SEOのスキルセット

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SEOは業務に必要な知識量が非常に多く、
Web業界歴 が浅い人だと、会話についていくだけでも大変だと思います。
本記事ではSEO担当者として、身につけておきたい
SEOのスキルセットを俯瞰的にまとめます。
各トピックごとに主要な参考資料を紹介してありますので、
是非活用していただければ幸いです。

参考記事
・SEOのスキルセット/あるいはSEO業界へのお誘い – web > SEO
2012年の記事ですが、「SEOの神様」こと辻さんの記事です。

初級編

「初級」の定義

初級レベルの定義は、
「SEOの専門用語を理解し、会議の議事録を書ける」です。
SEOに関係する主要な用語を理解し、
MTGの流れや要点をまとめる(議事録にまとめる)ことが出来れば
入門/初級レベルはクリアと捉えて問題ありません。

前提知識

パスタの性質や茹で方のコツ、チーズの種類を知らずして、
おいしいパスタを作ることができないように…
SEOを理解するには、必要な知識がいくつかあります。
この記事では、詳細を割愛しますが、
不安を感じる方は事前にキャッチアップしておいてください。
・ IT・Webの仕組み
・ WEBディレクション
・ HTML・CSS
・ JavaScript
・ WEB解析(Google Analytics)
・ ミニサイト制作

概念理解①:SEO基礎

SEOの入門書や信頼できるwebサイトを熟読し、
不足している知識をキャッチアップしましょう。
また、Web業界自体の進歩も非常に早いため、
最新情報を取りこぼさないために、
「情報収集のフロー」を作っておくことも重要です。
・SEOの基礎知識 | SEO Rush

概念理解②:検索エンジンの仕組みとアルゴリズム

SEOは、
「Google 検索サービス」というプラットフォーム上のお話です。
検索エンジンの歴史を深く知る必要はありませんが(特別興味がある人以外)
「検索サービス」のビジネスモデルや技術的な仕組みを理解しておくことは、
施策や検索ユーザーを考えるうえでも重要です。

概念理解③:品質ガイドライン チェック

Google検索のガイドラインは実は公開されています。
特に「品質ガイドライン」は、SEO担当者 必読の資料ですので、
一回は必ず目を通しておきましょう。
※定期的に更新されるので、たまに見に行くことをおすすめします

概念理解④:Google Search Console

SEOの基本的なツールです。
日常的に利用するツールなので、
いつでも使えるようにヘルプには一度目を通しておきましょう。

中級編

「中級」の定義

中級レベルの定義は、
「上位者の指示や施策指示書を理解し、一人で業務を完遂できる」です。
上級者(上位者や支援会社の担当者)の立案した
戦略やさまざまな施策の意図やゴールを理解し、
一人で進行できるようになるのが目標です。

一口に”施策”といっても
「Content-SEO」や「Technical-SEO」など施策のタイプや
動画、構造化マークアップといった様々なトピックがあるため、
網羅的に施策を実施できるようになるには、それなりに時間(※)が必要です。
※ Web業界歴 2年の適正がある人でも、早くて2年

もちろん、一人で全部を出来る必要はないので、
・ マーケティングが得意な人 → 戦略立案/プランニング特化
・ 技術的な素地がある人 → Technical-SEO 特化
・ ライティングが好きな人 → Content-SEO 特化
など、スペシャリストとして知見を深めていくことも可能ですが
特化しない施策についてもそれなりの知識を持つようにした方がいいでしょう。

実務①:SEOツールの導入と運用

SEOのツールは 200種類以上ありますが、必須のツールは3だけ。
初期設定をしておき、データを貯めておいてください。
・SEO Tools: The Complete List (2019 Update)
・データドリブンなSEOツール | SEO Rush

実務②:SEOレポートの作成と報告

キーワード調査を実施するまえに
・ 検索流入の推移
・ 過去の施策
など”現状”を必ず”分析”しておきましょう。

実務③:キーワードマーケティング

検索キーワードを対象にするSEOでは、
キーワードマーケティングの精度や
検索意図の理解程度によって最終的な成果に差が出ます。
経験値も重要な業務ですので、数をこなして知見を貯めましょう。

実務③-①:キーワード選定

想定しているメインキーワードをもとに
施策対象のキーワードをリストアップします。
サジェストやリスティングの出稿ログ、カスタマーログ
など使えるデータは一旦全て集めましょう。
・①-①KW選定 | SEO Rush

実務③-②:市場・競合調査

選定したキーワードをKW調査ツールに投入し、
SERPsのデータを取得しましょう。
・①-②市場分析 | SEO Rush

実務③-③:投資対効果のシミュレーション

SEOのシミュレーションには
想定流入数を基準にした2パターンがあります。

パターン①:広告費換算
想定流入数 × CPCのクリック単価
リスティングに出稿したらいくら掛かるのか。
の試算パターンです。

パターン②:売上/利益換算
想定流入数 × CVR × CV単価
想定流入数で増える売上/利益を試算するパターン。
他のチャネルと比較しやすいかもしれません。

実務④:内部分析

Google Analytics、Google Search Console、クロール
などのデータを総動員して、
サイト内部の課題を抽出します。

実務⑤:Technical-SEO

実務⑤-①:正規URLの設計と運用

実務⑤-②:インデックスコントロール

実務⑤-③:構造化マークアップ

実務⑤-④:コンテンツ最適化

実務⑤-⑤:表示速度の改善

実務⑥:Content-SEO

実務⑥-①:コンテンツプランニング

実務⑥-②:構成

実務⑥-③:SEOライティング

実務⑦:Link building

個別施策

特定のサイトやコンテンツで重要になる施策です。

実務⑧:ローカルSEO

実務⑨:ASO

実務⑩:多言語サイトの設計

上級編

上級者の定義

上級者の定義は、
「プロジェクトやチームを統括し、結果責任をもつ」です。
戦略/施策の立案はもちろん、プロジェクトやリソースの手配まで。
「自然検索流入」の増加に関して全面的にコミットします。
このレベルになると実際に自分で手を動かすことは少なくなります。

上級①:ヒアリング

上級②:課題抽出

上級③:戦略・戦術立案

上級④:情報設計

上級⑤:順位変動時の対策立案

上級⑥:効果検証のテスト設計

上級⑦:支援会社との連携

上級⑧:採用と教育

SEO Specialist のキャリアイメージ

SEO担当者の役割

  1. 検索トラフィック増加のための戦略を立てる
  2. キーワードリサーチ、ターゲティング、測定と改善
  3. 検索訪問者のファネル最適化
  4. 検索トラフィックの減少、停滞の診断
  5. SERPsにおける評判管理
  6. 検索流入の改善に必要なサイト内部の監査
  7. リンク、ソーシャルシグナルの獲得 及び 構築
  8. 1~7のPJT推進と成果へのコミット

SEO担当者のステージ

を参考にしたSEO Specialistのステージ定義のイメージも掲載しておきます。

Posted by Giovanni